サーモウール(コスモプロジェクト)

公開日:2024/04/24 最終更新日:2024/10/09
サーモウール(コスモプロジェクト)

サーモウールは株式会社コスモプロジェクトが手がけている羊毛を使った断熱材のことです。コスモプロジェクトはサーモウールを住宅だけではなく大型マンションの断熱材としても使用しています。ほかにも床用ポリエステル断熱材や吸音パネルといった商品も販売しています。今回はサーモウールの特徴を紹介します。

羊毛100%の贅沢な温もり、サーモウール

サーモウール開発のきっかけは結露対策でした。寒暖差の激しい地域でも結露を出さない断熱材を探していたもののなかなか見つからず、自分たちで研究開発をスタートさせたのがサーモーウール開発のスタートラインでした。素材を探す中、羊毛に湿度を調節する機能があることを知り、ニュージーランドで羊毛断熱材の開発が始まります。

羊毛は湿度を調節する調節性に優れているという特質があり、羊毛で作った肌着は登山家にも愛用されています。自然素材である羊毛はホルムアルデヒドなどの化学系接着剤を含んでおらず、汗やたばこなどの臭いを除去する性能を持っています。

羊毛は厳しい条件でも機能が損なわれないため、消防服や新幹線・航空機のカーペットなどの素材としても使用されています。その後、日本の高温多湿に適した断熱材になるよう開発が続けられ、1988年から羊毛断熱材「サーモウール」として販売がスタートしました。

サーモウールの販売開始から現在に至るまで、結露によるクレームは一件もありません。利用者からは年中湿度がちょうどよくて快適に過ごせることやカビが生えないこと、冷暖房が利きやすいことなどを評価する声が出ています。

サーモウールを実際に使った大型マンションのブローテ横浜高島台では全戸の間仕切りにサーモウールを使用しています。採用の決め手となったのが調湿実験と臭気判定士による消臭試験の結果でした。どちらも効果があると認められ、サーモウールが採用されたのです。

サーモウールの工場は先端設備が整っている国内工場で行われます。原料の検査や編み込み、巻き取りといった作成の全過程で妥協せず、高品質の断熱材を作り続けています。その結果、サーモウールは4万棟以上の建物で使用されるようになりました。

湿気も臭いも気ならず年中快適

サーモウールの特徴は結露の発生を可能な限り抑え込んでくれることです。住宅の壁の中で結露が発生すると住宅の基本骨格である躯体や断熱材を一気に劣化させ、住宅の寿命を縮めてしまいます。そればかりか、結露は湿度を上げてしまうためカビやダニの発生を引き起こします。

カビが発生すると壁が黒ずむだけでなく、カビが発生する胞子によって体に悪影響が出てしまうかもしれません。サーモウールは断熱材としてよく利用されるグラスウールと比較しても高い調湿能力があることが実験でわかっています。

こうした機能が評価され、国土交通大臣特別評価方法認定(防露認定)を取得できたのです。外気の湿度が大きく変動しても、サーモウールを使った住宅内の湿度は快適な50%前後に保たれているという実験結果もあることから、かなり高い調湿性能があるとわかります。

サーモウールにはもう一つ注目すべき技術が使われています。それが「VFSystem」です。VFSystemは天然素材である羊毛が持つ性能を最大限引き出して住宅の湿度を調整する仕組みのことです。この仕組みを採用することで湿気を外に追い出したり、湿度が低いときに部屋に水分を放出したりできるのです。

サーモウールは消臭という点でも優れた機能を発揮しています。たとえば、1時間で大半のホルムアルデヒドを減少させたり、生活臭の原因であるアンモニアや酢酸、イソ吉草酸、インドールなども大幅に減少させることができます。サーモウールは臭いや湿気に強い断熱材だといえます。

コスモプロジェクトの商品ラインナップ

サーモウールのラインナップとして、「ピュア100」「エクセレント」「スタンダード」「ライト」があります。これらは羊毛の割合が異なっています。ピュア100は羊毛使用率100%の断熱材です。

エクセレントは羊毛85%・ポリエステル15%、スタンダードは羊毛60%・ポリエステル40%、ライトは羊毛45%・ポリエステル55%です。エクセレントは激しい寒暖差がある地域でも結露を抑えてくれるため、海沿いの地域やコンクリートの地下室といった結露が発生しやすい場所での使用に適しています。

スタンダードは場所を選ばず結露を抑えてくれる断熱材で、RC造や鉄骨造の建物でも使用可能です。

また、エクセレント・スタンダード・ライトの3つのタイプにはあんしん結露保証がついています。あんしん結露補償はサーモウールの瑕疵が原因で建物に補習が必要となるような損傷が出てしまったときに、補償期間は最長で50年、最大3,000万円の補償を行うものです。

まとめ

今回はコスモプロジェクトのサーモウールを取り上げました。羊毛を原料とする断熱材はとても珍しいですが、効果は折り紙付きです。ホームシアターグランプリの金賞を2020年から3年連続で受賞したり、国土交通大臣特別評価方法認定(防露認定)を取得したりと性能面ではかなり信頼できるといえます。

結露の発生を何としても防ぎたいと考えている方は、ぜひ一度、コスモプロジェクトのサイトをご覧になり、利用を検討してみてはいかがでしょうか。

断熱材選びは、素材選びが重要

快適なマイホームにするため欠かせないのが、断熱性や気密性といった住宅性能です。さまざまなメーカーから多種多様な断熱材が提案されていますが、はたしてどれが良いのか迷っている方も多いのではないでしょうか。

断熱材には大きく分けてもグラスウールなどの「無機繊維系」や、セルロースファイバーなどの「木質繊維系」。さらに羊毛などの「天然素材系」や、ポリスチレンフォームなどの「発泡プラスチック系」があり、性能や価格はもちろん特徴もそれぞれ異なります。

そのため選び方としては、生活スタイルや家族の希望、お住まいのエリアの気候に沿うかたちがベターでしょう。ただ1種類おすすめするとすれば、自然素材独自の調湿性能・吸音性・防音性を備えた『木質繊維系』の断熱材を推したいです。とくに身体や環境に優しい家にしたい方は、ぜひ検討してみてくださいね。

サーモウール(コスモプロジェクト)の基本情報

会社名株式会社コスモプロジェクト
住所〒832-0089 福岡県柳川市田脇339-3
電話番号0944-74-6088

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【ジャンル別】住宅用断熱材

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イメージ
引用元:https://www.germanhouse.co.jp/gutexjapan/

引用元:https://www.decos.co.jp/cellulose

引用元:https://www.pinalform.jp/

引用元:https://www.asahikasei-kenzai.com/akk/insulation/jneoma/index.html

引用元:https://www.isover.co.jp/

引用元:https://www.itnjapan.com/

引用元:https://www.n-aqua.jp/products/aquaform/
商品名ECOボード(GERMAN HOUSE)デコスファイバー(デコス)パイナルフォーム(松原産業)ネオマシリーズ(旭化成建材)イゾベールシリーズ(マグ・イゾベール)ウールブレス(アイティエヌジャパン)アクアフォーム(日本アクア)
特徴将来劣化する気密シートなどを使用せず、高断熱・高気密を実現新聞紙をリサイクルして作られている業界初のフルプレカットで、現場でのカット加工が不要ノンフロン発泡なので環境にやさしい資源ごみからなるリサイクルガラスが主原料あらゆる箇所に隙間なく充填することができる水を使って現場で発泡させるので人にも環境にもやさしい
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