自然豊かな環境で育まれた秋田杉を活かし、百神フォレストは柱、羽柄材、羽目板、テーブル板など多岐にわたる製品を提供しています。とくに自然乾燥材と人工乾燥材の品質が高く評価されており、建材としての魅力が多くの支持を集めています。
また、エコな視点から開発された断熱材「フォレストボード」は、その優れた特性で注目されています。この記事では、百神フォレストとその製品について詳しく解説します。
秋田杉材を活かした製品
古来より、秋田県は良質な杉の産地として全国に知られてきました。その中でも、百神フォレストは秋田杉を活かした製品を幅広く展開しています。
柱や羽柄材、羽目板、テーブル板といった建材から、自然乾燥材や人工乾燥材まで、用途に応じた多様な選択肢を提供しています。百神フォレストが扱う秋田杉材の特徴や魅力を詳しくご紹介します。
自然乾燥材と人工乾燥材
百神フォレストが提供する秋田杉材には、自然乾燥材と人工乾燥材の二つの種類があります。それぞれの乾燥方法によって特徴が異なり、利用する場面や好みに応じて選べる点が大きな魅力です。
自然乾燥材は、倉庫内で1年以上かけてじっくりと乾燥されます。このプロセスにより、木材の内部に残る水分がゆっくりと抜けるため、やさしい色味と美しい艶が特徴です。その質感は、年月を重ねるごとに深まり、自然素材ならではのぬくもりを感じさせます。
一方で、人工乾燥材は短期間で乾燥を完了させるものですが、その仕上がりは自然乾燥材とほとんど違いがありません。色味や艶感がしっかりと保たれており、時間をかけずに高品質な秋田杉材を利用したい場合に最適です。
百神フォレストの秋田杉材の4つの特徴
百神フォレストが提供する秋田杉材には、以下のような特徴があります。
百神フォレストでは、製材から乾燥、加工、出荷に至るまでのプロセスを効率的に管理しています。この仕組みにより、材木の素性が明確になり、責任の所在もはっきりしています。これは消費者にとって信頼感をもてる大きなポイントです。
また、産地同士の横のつながりを強くもつことで、同じ意識を共有し、品質管理を徹底しています。秋田杉の素材そのもののよさを最大限に引き出すために、細かな点まで目を配っています。
さらに、百神フォレストでは、作り手の声を反映した柔軟な対応が可能です。木材の加工や仕様において、個別の要望に応じた対応を行うことで、顧客のニーズにきめ細かく応えています。
百神フォレストでは顔が見える関係を大切にしているため、生産者との信頼関係が構築されています。この関係性が、品質の安定や利用者の安心感につながっています。
秋田杉を使用した施工例
百神フォレストの秋田杉は、多様な施工現場でその美しさと機能性を発揮しています。以下に代表的な施工例をご紹介します。
モクネット・きみまち塾舎外観は自然乾燥材を外壁に使用し、自然塗料で仕上げられた建物です。秋田杉の自然な色味と塗料の調和が、温かみのある外観を演出しています。
室内では、腰壁に秋田杉一等15mm材を、床には秋田杉一等30mm材を使用しています。腰壁の滑らかな仕上がりと、床材の耐久性が組み合わさり、快適で落ち着いた空間が実現されています。
これらの施工例は、秋田杉がもつ多彩な表現力と機能性を示しています。外観から内装まで、その自然な美しさと使いやすさが幅広いニーズに応えています。
新しい断熱材「フォレストボード」
環境問題が世界的な課題となる中で、建材分野においてもエコロジーな選択肢が求められています。その中で注目されているのが、百神フォレストが開発した新しい断熱材「フォレストボード」です。
この製品は、地球環境への負荷を軽減しつつ、高い性能を発揮する点で非常に優れています。この記事では、フォレストボードの環境への配慮や特性について詳しく解説します。
地球環境に負荷が少ない素材
フォレストボードの最大の特徴は、製品の原材料が環境に配慮したものばかりで構成されている点です。製造過程で生じる産業廃棄物として処理されていた杉樹皮を活用することで「資源を無駄なく使いきる」という願いを実現しています。
原料の49%が杉樹皮、残りの49%がバージンパルプで構成されており、自然素材へのこだわりが随所に見られます。さらに、ボードの形成に使用される接着剤もコーンスターチ(トウモロコシのでんぷん糊)という自然由来の素材を採用。接着剤の使用量は全体の2%と少なく、環境負荷を最小限に抑えています。
フォレストボードは廃棄する際にも自然に土へ還る特性をもっており、そのリサイクル性も注目に値します。また、バイオマス発電などの新しいエネルギー源としての再利用が可能で、サステナブルな社会の実現につながっています。このように、地球環境に優しい設計思想が貫かれた製品です。
優れた8つの特性
フォレストボードは、環境への配慮だけでなく、建材としての性能も非常に高いです。その特性を以下にまとめます。
まず、断熱性です。フォレストボードは熱伝導率が低く、優れた断熱性能を発揮します。これにより、室内の温度を一定に保ちやすく、エネルギー効率の向上が期待できます。
つぎに、調湿性です。吸湿・放湿機能を備えており、室内の湿度を適切に調整します。ほかの仕上げ材と組み合わせることで、さらに効果が増す点も魅力です。
さらに、吸臭性です。空気中の気になる臭いを吸着する効果があります。とくにアンモニア臭やホルムアルデヒドといった有害な臭いを吸収するため、住環境の快適さを高めます。
吸音性も見込めます。生活音や雨音、金属音を吸収する性能をもっています。たとえば、屋根の防音対策や床下地での階下への音の低減などに効果的です。
木材腐朽菌の抑制効果があり、抗菌性にも優れています。これにより、建材の耐久性が向上し、清潔な環境を保つことが可能です。
防結露性も欠かせません。透湿性があり、結露を防止します。結露実証試験で確認された性能は、とくに湿度の高い地域や季節において効果的です。
また、バイオマス発電の原料として再利用できるため、廃棄物の削減につながります。この製品が循環型社会の構築に貢献していることが分かります。
最後に、安全性です。ホルムアルデヒド規制の対象外商品であり、全ての原料が自然素材であるため、人体にも環境にも優しい製品です。使用後は土に帰る特性をもつ点も安心感を与えます。
フォレストボードは、これらの特性を兼ね備えることで、環境配慮と高機能性の両立を実現しています。
生産者や地域との繋がりを大切にする百神フォレスト
なぜフォレストボードが人気なのか、それは百神フォレストの会社のこだわりにあります。
つながりを大切にする社風
百神フォレストは生産者や地域とのつながりを重視し、素性が明らかな無垢材を産地直送で提供しています。この取り組みは、品質の安定と消費者の安心感をもたらします。また、顔が見える木材提供の信念が、地域全体の信頼を築いています。
信頼をもとに木材を提供
自然乾燥を施した秋田杉は、素肌に触れても安心して使用できる品質が魅力です。同社は秋田県木材産業協同組合連合会などに所属し、合法木材供給事業者として認定を受けています。こうした活動が、環境保全と産業振興の両面での貢献につながっています。
環境に配慮された断熱材を選ぼう
百神フォレストの秋田杉材とフォレストボードは、環境に優しく高品質な製品として高い評価を受けています。秋田杉はその美しさと機能性から、多くの建築プロジェクトで選ばれています。
一方で、フォレストボードは地球環境への配慮と先進的な特性で、断熱材の新たな可能性を示しました。現在フォレストボードは生産中止となっていますが、同じようにエコに配慮した断熱材を選ぶことで、持続可能な未来に貢献することができます。
フォレストボード(百神フォレスト)の基本情報
会社名 | 株式会社白神フォレストコーポレーション |
住所 | 秋田県能代市字大森山1-30 |
電話番号 | 0185-52-4130 |