断熱材を施工することで、外気が家の中に伝わるのを防ぐことが可能です。冬に温かいことはもちろん、夏の暑さ対策にも欠かせません。本記事では、壁の断熱材の施工方法について詳しく紹介していきます。工法や注意点まで深掘りしていくので、家の断熱性に関する悩みがある人はぜひ参考にしてください。
断熱方法は内壁と外壁で異なる
住宅の壁に断熱材を施工する方法は、大きく「内壁断熱」と「外壁断熱」の2種類に分けられ、それぞれ特徴や適した住宅環境が異なります。
内壁断熱
内壁断熱とは、建物の柱と柱の間や壁の内側に断熱材を充填する施工方法です。この方法は外壁の厚みを増やさずに断熱性能を確保できるため、狭小地に建つ住宅やデザイン性を重視した建物にも適しています。
また、施工費用が比較的低く、一般住宅に広く採用されている点も大きな特徴です。内壁断熱は施工が簡単でコストも抑えられるため、手軽に断熱性能を向上させたい場合に向いています。
外壁断熱
外壁断熱は建物全体を断熱材で包み込む施工方法で、外壁の外側に断熱材を貼り、その上から仕上げ材を施工します。この方法では建物全体の気密性が向上するため、外気の影響を受けにくくなり、室内の温度を一定に保ちやすいです。
その結果、結露の発生を抑えることができ、年間を通して快適な室内環境を維持しやすいというメリットがあります。しかし、外壁断熱には外壁が厚くなるというデメリットもあり、住宅の外観を大きく変えたくない場合や敷地に余裕がない場合には適していません。
壁に断熱材を施工する工法
住宅の壁に断熱材を施工する工法には、主に「充填断熱工法」「外張り工法」「吹き込み工法」の3種類があります。それぞれ施工方法や使用する断熱材、メリット・デメリットが異なるため、住宅の構造や断熱性能の目的に応じて適切な工法を選ぶことが重要です。
充填断熱工法
まず、充填断熱工法は柱と柱の間や壁の内側に断熱材を入れる方法です。ボード状や綿状の断熱材を充填するほか、液体状の断熱材を吹き付けることもあります。
この工法で使用される代表的な断熱材は、グラスウール、ロックウール、セルロースファイバーなどの繊維系断熱材です。特にグラスウールやロックウールは耐火性に優れ、火災発生時に壁内部への火流の拡散を防ぐ効果が期待できます。
充填断熱工法は、既存の柱や壁の内部に断熱材を設置するため、特別なスペースを確保する必要がありません。施工が比較的容易でコストも抑えられることから、多くの一般住宅で採用されています。
外張り工法
次に、外張り工法は建物の外側から断熱材を施工する方法です。外壁と構造体の間にボード状の断熱材を貼り付けることで、壁全体の隙間をなくし、室内の気密性を高めることができます。
外張り工法で使用される断熱材は、発泡プラスチック系の材料(押出発泡ポリスチレン、ビーズ法ポリスチレン、ウレタンフォームなど)が一般的です。この方法によって室内外の温度差を緩和でき、結露の発生を防ぐ効果も期待できます。
一方で、外張り工法は充填断熱工法に比べて施工手間が多く、材料費や施工費用が高くなる点には注意が必要です。住宅の断熱性能を重視する場合には有効な工法ですが、費用や敷地条件も考慮して選ぶ必要があります。
吹き込み工法
最後に、吹き込み工法は粒状にしたグラスウールやセルロースファイバーを壁内部に吹き込む方法です。この工法の特徴は、細かい隙間まで断熱材を充填できるため、断熱性や気密性を効率的に高められることです。
また、複雑な構造の壁や既存の建物にも対応しやすいというメリットがあります。しかし、吸水すると自重によって断熱材が下がってしまうリスクがあり、施工の際には防湿シートや気密シートを設置して湿気や雨水の影響を防ぐ対策が求められます。
壁寸断熱材を施工する際の注意点
壁に断熱材を施工する際には、いくつかの重要な注意点があります。
施工場所に合った断熱材を選ぶ
まず、施工箇所に適した断熱材を選ぶことが大切です。断熱材は大きく「繊維系」「発泡プラスチック系」「天然素材系」の3種類に分かれます。
繊維系断熱材(グラスウール・ロックウール・セルロースファイバー)は熱を伝えにくく、コストパフォーマンスに優れる一方で水に弱いため、湿気の多い場所には防水対策が必要です。発泡プラスチック系は断熱性能が高く耐水性に優れるため、湿気の影響を受けやすい場所にも適しています。
天然素材系は調湿性が高く、環境に優しいものの価格が高めです。
建物の構造に適した工法を選ぶ
次に、建物の構造に適した施工工法を選ぶ必要があります。木造住宅では、充填断熱工法や吹き込み工法、外張り工法が使用可能で、断熱性能を高めたい場合は外張り工法が適しています。
一方、鉄筋コンクリート造(RC造)は内側への施工が難しいことや熱橋の問題から、外張り工法が推奨されますが、予算が限られる場合には内壁断熱として断熱ボード貼り付けや発泡ウレタンフォーム吹き付けも検討可能です。RC造はコンクリートの蓄熱効果を生かせるため、内壁断熱でも冷暖房効率を向上させることができます。
断熱材と壁の間に隙間を作らない
さらに、施工の際は断熱材と壁の間に隙間を作らないことが重要です。隙間があると湿気が内部に入り込み、内部結露が発生しやすくなります。
結露は断熱材や壁内部のカビ・腐食を引き起こす可能性があるため、防湿層を設置するなどして隙間なく施工することが、長期的な耐久性や断熱性能を維持する上で欠かせません。
まとめ
住宅の壁に断熱材を施工することで、冬の寒さや夏の暑さを防ぎ、快適な室内環境を実現可能です。施工方法は大きく「内壁断熱」と「外壁断熱」に分かれます。内壁断熱は柱間や壁の内側に断熱材を充填し、コストを抑えつつ狭小地やデザイン性の高い住宅に適しています。一方、外壁断熱は建物全体を包み込むように断熱材を施工するため、気密性や結露防止に優れ、年間を通して快適な住環境を維持可能です。工法は「充填断熱」「外張り」「吹き込み」の3種類があり、それぞれ断熱性能や施工性に特徴があります。また、施工時には断熱材の種類や建物構造に合った工法を選び、壁との隙間を作らないことが重要です。適切な施工を行うことで、断熱性能の向上と住宅の長寿命化が可能になります。
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