天井断熱とは?メリット・デメリットや屋根断熱との違い

公開日:2024/04/24 最終更新日:2024/04/26
天井断熱とは?メリット・デメリットや屋根断熱との違い

日本は1年を通して気温差が大きく、住宅作りには工夫が必要です。近年、壁や天井に断熱材を仕込み、全体を密閉させる技術が発達しています。室内の空調が一定になり、夏・冬とストレスになりません。ここでは、一般的な天井断熱について解説します。メリット・デメリットを理解して、取り入れるべきか判断しましょう。

天井断熱とは?

天井断熱は天井に断熱材を使用し、室温を安定させる施工です。中古住宅・新築住宅問わず取り入れられます。また、類似した断熱方法として屋根断熱もあり、屋根部分に断熱材を使用する施工です。それぞれの特徴を理解し、どちらが適しているかを判断しましょう。

天井断熱

一般的な天井断熱は、グラスウールやロックウールを天井に詰める敷き込み工法です。簡単な施工なので、低価格かつスピーディーに仕上がります。グラスウールは軽量で燃えにくい素材であり安心です。また、ロックウールは玄武岩などを加工した断熱繊維で、耐久性に優れています。

住宅構造によって最適な断熱材を選びましょう。また、霧状の発泡ウレタンを、木材に吹きつける吹き込み工法もあります。発泡ウレタンは小さなすき間を埋め、濡れてもはがれにくく熱や風を通しません。どちらの工法も施工面積が少なく済むので、コストを抑えられることが魅力です。

屋根断熱

屋根断熱は、屋根木材に断熱材を施す方法です。また、充填断熱と外張り断熱の2種類があります。充填断熱は、屋根の骨組みである垂木の間に断熱材を詰める方法です。断熱材は天井断熱と同じく、グラスウールやロックウールが使用されます。

そして、外張り断熱は屋根の下地にあたる板に、ポリスチレンフォームを敷く方法です。他の屋根材との間に空気層が出来るため、住宅を外気から守ります。どちらも天井断熱より施工の手間がかかり、コストも高額です。しかし、屋根裏を収納スペースなどに利用出来るので、充分な生活空間を確保出来ます。

天井断熱のメリット・デメリット

天井断熱は、手頃な価格で簡単に施工が出来ます。住宅購入をする際は中古・新築問わず、取り入れると安心です。ここでは、メリット・デメリットを解説するので検討してみましょう。

メリット・断熱材の厚さが自由

屋根断熱は、屋根の骨組みや下地板のすき間に断熱材を詰め込みます。そのため、すき間より厚い断熱材は使えません。外張り断熱の場合、10cm程度が限界です。しかし、天井断熱は天井裏に断熱材を敷き詰めるため、厚みを自由にコントロール出来ます。暑さ・寒さが厳しい地域では、断熱材を厚くすることで効果を高められます。

メリット・空調が安定する

夏は太陽熱を室内に侵入させず、冬は暖房熱が漏れないので快適です。また、屋根まで吹き抜けになっていないため、エアコンが効きやすくなります。古い既存住宅でも、1年中ストレスになりません。また、エアコンに頼りすぎないため電気代を抑えられます。さらに、省エネにも貢献出来るので、時代に合った暮らしが可能です。

メリット・低コストで施工可能

屋根部分より天井部分は面積が小さくなります。そのため、屋根断熱よりコストを抑えられることが魅力です。また、使用するグラスウールやロックウールは安価なため、取り入れやすいでしょう。

デメリット・スペースの縮小

天井板で塞ぐ構造のため、屋根裏収納やリビングの吹き抜け空間が作れません。注文住宅で設計にこだわりを持つ場合は、物足りなく感じるでしょう。また、収納スペースが少ない場合は、生活空間を圧迫する可能性があります。スペースが縮小しても問題ないかを考えましょう。

デメリット・湿気がたまりやすい

暖かい空気は上昇するため、天井には結露が発生します。湿気が溜まり、カビやシロアリが繁殖しかねません。天井から屋根までの空間を換気し、外気を取り入れることが必須です。軒裏などに換気口を設置し、住宅全体に空気が流れる構造にしましょう。また、防湿シートを利用すると安心です。そのため、湿気対策のコストを想定しなければなりません。

デメリット・施工技術が左右する

簡単な施工とはいえ、断熱材を丁寧に詰める必要があります。すき間が出来ることで断熱効果が下がり、結露で住宅を傷めることもあるでしょう。そのため、実績や技術が確かな業者を選びましょう。

失敗しない天井断熱の施工方法と注意点

メリットが多い天井断熱ですが、デメリットへの対策が必要です。ここでは天井断熱の注意点を解説するので、充分に配慮しましょう。

全体の断熱計画を立てる

天井断熱のみでなく、壁や床・サッシなどの断熱性能を高めることが重要です。天井以外の断熱が劣ることで、住宅内の気温が安定しません。移動するたびにストレスになるでしょう。また、断熱材に厚みを持たせても、効果が下がるので無意味です。中古住宅の場合は、全体に断熱材が使用されているかを確認しましょう。

信頼出来る業者選び

優れた施工技術はもちろんですが、断熱計画や断熱材を提案出来る業者を選びましょう。また、吹き込み工法の場合、特殊な施工になるため経験値が必要です。複数の業者から見積りを取り、ホームページで実績を調べましょう。

経験・知識豊富な業者であれば、丁寧で分かりやすい対応になります。不明な点や不安な点をじっくり聞き、業者のスキルを見極めることが重要です。

まとめ

日本は夏・冬の気温差が大きく、住宅の断熱性能は重要です。天井断熱は気軽に取り入れられるので、住宅購入の際は検討してみましょう。また、築年数が古い既存住宅にもおすすめです。子供や高齢者がいる家庭では、身体を冷やさないため健康な暮らしが叶います。室温・湿度を上手にコントロールし、快適な暮らしを手に入れましょう。

               

【ジャンル別】住宅用断熱材

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イメージ
引用元:https://www.germanhouse.co.jp/gutexjapan/

引用元:https://www.decos.co.jp/cellulose

引用元:https://www.pinalform.jp/

引用元:https://www.asahikasei-kenzai.com/akk/insulation/jneoma/index.html

引用元:https://www.isover.co.jp/

引用元:https://www.itnjapan.com/

引用元:https://www.n-aqua.jp/products/aquaform/
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