低炭素住宅とは?認定基準や長期優良住宅との違い

公開日:2024/04/24 最終更新日:2024/04/26
低炭素住宅とは?認定基準や長期優良住宅との違い

近年、性能が高い住宅が増えています。なかでも低炭素住宅は、快適かつ環境問題への配慮が可能です。これからの時代に必要とされる住宅でしょう。ここでは低炭素住宅の特徴やメリットを紹介しています。また、類似している長期優良住宅との違いも理解しましょう。住宅購入を検討している方は必見です。

低炭素住宅とは?

2012年に環境改善を目的とした、都市の低炭素化の促進に関する法律が施行されました。住宅に対しては低炭素建築物認定制度が定められ、基準を満たした住宅は低炭素住宅として認定されます。認定には設計や設備によって、二酸化炭素を抑える仕組みが必要です。ここでは、具体的な認定条件とメリットを紹介します。

認定条件

認定条件では、省エネ基準値を上回るための設備と低炭素化対策が求められます。具体的には、外皮の断熱強化と一次エネルギー削減は必須です。外皮とは外壁や床、窓、屋根などを指し、断熱材により外気温の影響を抑えます。

室内の気温差が少なく、身体へのストレスがかかりにくいことが必要です。また、一次エネルギーとは、冷暖房やその他家電、設備で使用されているエネルギー全てを指します。一次エネルギー数値が低いほど省エネ効果があるとされ、省エネルギー法が定める数値の10%以上削減が条件です。さらに、節水設備・太陽光発電・敷地内緑化・躯体の低炭素化などの項目から、2つ以上を取り入れなければなりません。

メリット・快適な空間

省エネ効果を高めるために、住宅全体の断熱性と気密性が優れています。エアコンに頼らなくても、空調が安定しているので快適です。また、部屋ごとの温度差が生じないので、生活ストレスになりません。季節の変わり目も身体を冷やさず健康的に暮らせます。風邪やヒートショックの防止になるので安心です。

メリット・生活コストを抑える

断熱性・気密性に加え、太陽光エネルギーを利用することで電気代を抑えられます。エアコンだけではなく、家電全般にも気を使えるので安心です。また、水回りを節水設備にすることで、水道代も抑えられます。長期的に見ると、通常住宅より生活コストがかかりません。

メリット・節税対策

住宅ローンを利用する場合、条件を満たすことで所得税と住民税に控除が可能です。低炭素住宅は一般住宅より100万円多く控除されます。また、最大5,000万円までの借り入れが対象です。控除期間は13年間あるので、大きな節税になります。さらに、登記に必要な登録免許税の税率も低くなるので安心です。

メリット・住宅ローンの金利

住宅ローンの金利が一般住宅より下がることがあります。多くの利用者がいるフラット35であれば、0.25%分低い金利で10年間適用可能です。商品によって金利は異なりますが、トータルで数百万円浮くこともあるでしょう。

メリット・容積率の対象が柔軟

住宅建築では容積率が定められています。土地に対する、延べ床面積の割合がポイントです。生活スペースを広くしたくても、容積率を超える場合は建てられません。しかし、低炭素住宅は設備が多くなるため場所をとります。そのため容積率が柔軟に扱われ、一般住宅より広く建てることが可能です。

メリット・補助金制度の利用

省エネを意識した住宅は、一定の条件を満たすことで補助金が支給されます。低炭素住宅であれば、最大70万円の支給が可能です。指定業者に依頼することが必須となるので、必ず確認すると良いでしょう。

長期優良住宅との違いとは?

低炭素住宅は、省エネにより環境に配慮された住宅です。また、類似した住宅として長期優良住宅もあります。それぞれ、目的や認定条件が異なるので理解しましょう。

長期優良住宅とは

住生活基本法に基づいており、高性能で長期に渡り住める住宅です。長期優良住宅にも省エネ対策はされています。しかし、その他も条件があり、認定まで厳しいことが特徴です。快適な暮らしはもちろんですが、美しい外観や地域に馴染む雰囲気も求められます。

暮らしの総合的観点で評価されるので、劣化対策や耐震性、管理計画やバリアフリー化などが必要です。

それぞれの違い

低炭素住宅は環境改善・維持を目的とした住宅です。そのため、二酸化炭素抑制・省エネ機能を条件としています。長期優良住宅も省エネ機能が条件に含まれますが、環境対策に特化しているわけではありません。

あくまで、長期に渡り住めることが目的です。長期優良住宅と比べると、低炭素住宅は条件が少ないため認定されやすくなります。さらに、建築費用が抑えられるため、ハードルが低くなるでしょう。

認定取得は難しい?低炭素住宅の注意点

メリットが多い低酸素住宅ですが、認定にはさまざまな段取りが必要です。ここでは注意点を解説するので、認定取得をすべきかを判断しましょう。

省エネ設備の初期コスト

絶対条件である省エネ設備ですが、認定を取得するには高性能が求められます。そのため、一般住宅より高額な初期コストを想定しましょう。太陽光パネルや節水設備を設置すると、100万円ほどの負担が必要です。補助金制度を上手に利用しながら、少しでもコストを抑えると良いでしょう。

立地の制限

認定申請出来る区域は決まっており、市街化区域内でなければなりません。市街化区域とは、市街地化されている地域や将来発展しそうな地域です。立地によっては申請が出来ないこともあります。土地購入の段階から気を付けましょう。

まとめ

環境に対する配慮は世界中で広まっており、個人の意識も高めなければなりません。低炭素住宅は、暮らしそのものから出来る省エネが魅力です。日常を快適に過ごしながらも、自然と社会に貢献していきます。また、購入後の金銭的メリットが沢山あるのでおすすめです。将来に向けて必要とされる住宅なので、住宅購入の際は検討してみましょう。

               

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引用元:https://www.germanhouse.co.jp/gutexjapan/

引用元:https://www.decos.co.jp/cellulose

引用元:https://www.pinalform.jp/

引用元:https://www.asahikasei-kenzai.com/akk/insulation/jneoma/index.html

引用元:https://www.isover.co.jp/

引用元:https://www.itnjapan.com/

引用元:https://www.n-aqua.jp/products/aquaform/
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