断熱等級(断熱等性能等級)とは?基準や新設等級について解説!

公開日:2024/04/24 最終更新日:2024/04/26
断熱等級(断熱等性能等級)とは?基準や新設等級について解説!

断熱等級は、住宅の断熱性能を評価する指標ですが、その基準やメリットについて理解することは、住宅を建設・購入する際にとても重要です。この記事では、断熱等級について詳しく解説しています。近年新たに新設された等級もあり、また特定の等級以上への義務化も進んでいるため、忘れずに把握しておきましょう。

断熱等級(断熱等性能等級)とは?

国土交通省が、住宅の品質確保を促進するために制定したのが「住宅の品質確保の促進等に関する法律」であり、法律に基づく評価基準として示されているのが断熱等性能等級です。これは、住宅性能表示制度の一環であり、断熱等級として略されることが一般的です。

断熱等級は、住み心地やエネルギー消費に直結する指標であり、新築時や購入時に注目するべき重要な要素です。

断熱等級の示し方

断熱等級は1から7まで、7段階で表され、数字が大きいほど断熱性が高く、エネルギー消費量が削減されることを示します。たとえば、等級7は、冷暖房にかかる一次エネルギー消費量を、約40%削減できる状態を指し、もっとも高い断熱性を示します。

断熱等級を考慮することで、居住空間の快適化やエネルギー効率化が可能です。建築や住宅購入において高い快適性を求める方は、断熱等級をチェックすることで、より質の高い住環境を手に入れられるでしょう。

新設された等級

2022年以降に導入された新しい等級である5から7は、2050年までにカーボンニュートラルの実現に向けての取り組みの一環として創設され、断熱等級は全部で7段階となりました。等級5は、集合住宅や戸建て住宅をすべて対象としており、認定にはZEH水準相当という、等級4以上の高い断熱性能が要求されます。

一方、等級6から7は、戸建て住宅に焦点をあてた等級で、冷暖房にかかる一次エネルギー消費量を30%〜40%削減するなど、非常に高い断熱性能が必要です。さらに、以前は最高等級とされていた等級4も、2025年度以降は、すべての新築住宅で義務化される見通しです。

これにより、等級4未満の住宅は新築できなくなります。ただし、法改正以前に建てられた等級4未満の住宅は義務化の対象外であるため、等級4と認められるための断熱リフォームは必須ではありません。

断熱等級を示す基準UA値・ηAC値とは

断熱等級は、住宅の外皮性能を評価する際に用いられるUA値とηAC値に基づいています。これらの基準値は、地域区分によって異なり、地域の気候に応じて設定されているため、同じ断熱等級でも、地域によって要求される性能が異なります。

たとえば、沖縄と東北地方では大きく異なるなど、それぞれの地域の気候条件に合わせて適切な基準が設定されているのが特徴です。断熱等級の基礎となる要素であるため、詳しく知っておきましょう。

UA値

UA値は、建物の壁や窓などの部位を通して、外気の熱がどれほど進入・放出するかを示す数値です。数値が低ければ低いほど、外気からの熱の出入りが少なく、断熱性能が高いことを意味します。

AC値

ηAC値は、夏場の冷房時における日射熱の影響を示す数値です。数値が低ければ、室内に入る日射熱が少なく、冷房にかかるエネルギー消費が抑えられることを意味します。

断熱等級を上げるメリットと注意点

住宅の断熱等級を上げることには多くのメリットがあります。一方で、いくつかの注意点も存在します。よって、断熱等級はただ上位の数値の建物を選択しておけばいいわけではありません。メリットと注意点を考慮し、自分たちにフィットする断熱等級の住宅を選びましょう。

メリット

住宅の断熱等級を上げる一番のメリットは、室内環境の快適性が向上することです。UA値・ηAC値が低いほど省エネ性能が高く、室内と外気の熱が出入りしにくくなります。これにより、年間を通して快適な温度を保ちやすくなり、エアコンの効率的な使用が可能となるでしょう。

また、等級5以上の住宅は長期優良住宅として認定され、税制優遇措置を受けられます。長期優良住宅は、資産価値が高く、将来的な売却価格も上昇する可能性があります。さらに、カビやダニの発生が抑制され、メンテナンス費用が軽減されるのもメリットのひとつです。

さらに、住宅全体の温度が一定に保たれることで、ヒートショックのリスクが軽減され、健康的な生活環境を実現できます。

注意点

断熱等級が高い住宅は高性能であるため、高い建築費用と施工技術が求められます。断熱等級を上げるためには、品質の高い断熱材の使用や適切な気密処理が必要なためです。気密処理は施工品質に影響を与えるため、信頼性の高い業者の選定を心がけましょう。

まとめ

断熱等級は、住宅の断熱性能を示す指標であり、UA値・ηAC値などの基準に基づいて評価されます。高い等級を持つ住宅は、快適な室内環境を実現し、長期優良住宅としての認定による税制優遇措置を受けられることもメリットです。

住宅の品質向上や、エネルギー効率の改善に貢献できる一方で、注意が必要なポイントも存在します。高い等級を達成するためには、施工技術の高い業者の選定や高い建築費用を求められるため、メリットとデメリットを考慮して選択することが重要です。

               

【ジャンル別】住宅用断熱材

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引用元:https://www.germanhouse.co.jp/gutexjapan/

引用元:https://www.decos.co.jp/cellulose

引用元:https://www.pinalform.jp/

引用元:https://www.asahikasei-kenzai.com/akk/insulation/jneoma/index.html

引用元:https://www.isover.co.jp/

引用元:https://www.itnjapan.com/

引用元:https://www.n-aqua.jp/products/aquaform/
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