セルロースファイバーは本当に最強の断熱材?その実力を解説

公開日:2025/05/15
セルロースファイバーは本当に最強の断熱材?その実力を解説

家づくりやリフォームを考える際、断熱材選びは快適な住まいづくりに欠かせないポイントです。中でも「セルロースファイバー」が最強の断熱材といわれることがありますが、それは本当なのでしょうか。ほかの断熱材と比較してどんな特徴があるのか、性能や安全性、コスト面までをわかりやすく解説します。

環境と性能に優れた注目の断熱材

断熱材にはさまざまな種類がありますが、その中でも自然素材から作られたセルロースファイバーが注目されています。環境へのやさしさと高い性能を兼ね備えており、持続可能な社会づくりにも貢献できる断熱材として関心が高まっています。

再生素材から生まれたエコ断熱材

セルロースファイバーは、天然素材であるパルプから作られる断熱材で、1950年代にアメリカで開発されました。その優れた断熱性能から、アメリカではもっとも多く使用されている断熱材のひとつです。

原料には古新聞を再利用しており、再生品であることから資源の枯渇を心配する必要がありません。さらに、製造時にほとんどエネルギーを必要としないため、環境への負担が少ないのも特徴です。

住む人にとっても安心で、地球にもやさしい、エコロジーな高性能断熱材として世界中に広まっています。

空気の層で断熱性を高める仕組み

セルロースファイバーは、古新聞を細かく裁断し、攪拌してホウ酸という難燃剤を加えることでつくられます。主成分であるパルプ繊維は、太さや長さにばらつきがあり、それが互いに絡み合うことで、素材の中に無数の空気の層を作り出しているのです。これらの細かな空気層が熱を伝えにくくし、高い断熱性能を実現しています。

安心・快適な暮らしを支えるセルロースファイバーの魅力

断熱性能の高さで知られるセルロースファイバーは、それだけでなく住まいにうれしい多くのメリットをもつ断熱材です。自然素材ならではの性質や防音・防火性能の高さは、快適で安全な暮らしを支える大きな強みとなっています。

害虫対策にもなる断熱材

セルロースファイバーには、難燃剤としてホウ酸が配合されています。このホウ酸は火に強いだけでなく、防虫効果も発揮するのが特徴です。

シロアリやゴキブリなどの害虫はホウ酸を嫌うため、セルロースファイバーを使用することで、住まい全体の防虫対策にもつながります。薬剤に頼らず、素材自体の力で害虫を寄せ付けないというのは、家族にもやさしい安心の性能といえるでしょう。

湿気に強く、快適な室内環境に

自然素材のパルプを原料としているセルロースファイバーは、吸放湿性に優れており、空気中の湿度を適度に調整する働きがあります。

これにより、室内の湿度を一定に保ちやすく、結露の発生やカビの繁殖を抑える効果が期待できます。壁の中の見えない部分でも湿気をコントロールできるため、長く快適な住まいを維持することが可能です。

暮らしの音もやさしく吸収

セルロースファイバーは音を吸収しやすい性質をもち、高い防音性能を誇ります。素材が細かく絡み合い、隙間に空気を含む構造が、音を効率よく遮ってくれるのです。

アメリカでは空港周辺の住宅にも防音目的で使用されており、外からの騒音対策や、室内の生活音の軽減にも大きな効果を発揮します。

燃え広がらない安心構造

セルロースファイバーはホウ酸を加えることで非常に高い防火性能を実現しています。たとえガスバーナーで直接加熱したとしても、表面が炭化するだけで燃え広がらないという特徴があります。

これは火災時の延焼リスクを抑えるうえで大きな利点となり、実際に「準不燃材料」としての認定を受けるほど信頼性の高い素材です。

断熱性能を見直して快適でエコな暮らしをはじめよう

夏は涼しく、冬は暖かい家で快適に過ごすためには、断熱性能を意識することがとても重要です。断熱の仕組みを知り、適切な素材を選ぶことで、冷暖房に頼りすぎないエコな暮らしを実現できます。日々の住まいを見直す第一歩として、断熱の大切さに目を向けてみませんか。

暮らしを守る断熱の基本

断熱とは、壁や屋根、窓などからの熱の出入りを防ぎ、室内の温度を安定させることを指します。冬には室内の暖かさを逃がさず、夏には外からの熱気を遮断することで、一年を通して快適な室温を保つことが可能です

断熱性能が高い家では、外気温に左右されにくく、エアコンや暖房に過度に頼ることなく、家中が心地よい空間に保たれます。結果として、光熱費の削減や地球環境への配慮にもつながり、持続可能な暮らしの実現に近づきます。

断熱材選びが暮らしを変える

セルロースファイバーは、自然素材である再生パルプを使った断熱材で、優れた断熱性はもちろん、防音性や調湿性にも優れています。住まいの断熱性能を高めたい方にとって、理想的な選択肢のひとつといえるでしょう。

これから家を建てる予定の方や、断熱リフォームを検討中の方は、ぜひハウスメーカーや工務店にセルロースファイバーの導入について相談してみてください。快適で環境にもやさしい住まいづくりが、より現実的なものになります。

まとめ

今回は、断熱材「セルロースファイバー」について紹介しました。セルロースファイバーは、自然素材を活かした高性能な断熱材として、住まいの快適さと環境への配慮を両立できる選択肢です。優れた断熱性や防音性、調湿性など多くの特徴をもち、日々の暮らしをより豊かにしてくれます。これからの住まいづくりや断熱の見直しには、ぜひセルロースファイバーの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

               

【ジャンル別】住宅用断熱材

おすすめの住宅用断熱材比較表

イメージ
引用元:https://www.germanhouse.co.jp/gutexjapan/

引用元:https://www.decos.co.jp/cellulose

引用元:https://www.pinalform.jp/

引用元:https://www.asahikasei-kenzai.com/akk/insulation/jneoma/index.html

引用元:https://www.isover.co.jp/

引用元:https://www.itnjapan.com/

引用元:https://www.n-aqua.jp/products/aquaform/
商品名ECOボード(GERMAN HOUSE)デコスファイバー(デコス)パイナルフォーム(松原産業)ネオマシリーズ(旭化成建材)イゾベールシリーズ(マグ・イゾベール)ウールブレス(アイティエヌジャパン)アクアフォーム(日本アクア)
特徴将来劣化する気密シートなどを使用せず、高断熱・高気密を実現新聞紙をリサイクルして作られている業界初のフルプレカットで、現場でのカット加工が不要ノンフロン発泡なので環境にやさしい資源ごみからなるリサイクルガラスが主原料あらゆる箇所に隙間なく充填することができる水を使って現場で発泡させるので人にも環境にもやさしい
詳細リンク詳しくはこちら詳しくはこちら詳しくはこちら詳しくはこちら詳しくはこちら詳しくはこちら詳しくはこちら

おすすめ関連記事